DTMレッスン+インターネット上での遠隔レッスンについて

こんにちは。みなさんは、LINEビデオ通話やSkypeなどは使用なさったことはございますか?

今回は、ネット上での遠隔レッスンについて、音楽の窓口のDTMレッスンでもご活躍いただいている、作編曲家・マニュピレーター・サウンド プロデューサーの山中剛さんにお話を伺いました。東京から八ヶ岳南麓に移されたご自宅スタジオも、ご紹介頂きました。

音楽の窓口:いつも分かりやすく、丁寧なレッスンをありがとうございます。
山中先生には、インターネット上で、先生と生徒のお互いのPCの画面共有ソフトを使って、DTMを学びたい生徒さんへ、個人レッスンをして頂いておりますが、 どんなアプリケーション、ソフトを用いていらっしゃいますか?

DTM講師の山中剛先生(以下 山中先生):インターネットによる個人レッスンは「ZOOM」というWeb会議用のソフトを用いて行なっています。ネット回線で通話だけでなく生徒のコンピューターの画面を確認しつつ、こちらからも遠隔操作できるのがZOOMの最大の特徴であり利点です。

音楽の窓口:なんだか難しそうですね、、。私は、ラインビデオ通話に応じる程度で、スカイプさえ使ったことがないのですが、そんな人でも大丈夫でしょうか?

山中先生:「Web会議用のソフト」と言うとなんだか設定などが難しそうな感じがしますが、その点に関してもZOOMはとてもよく出来ておりインストールからサウンドなど回線のチェック機能まで、ユーザー目線でわかりやすく考えられています。

またビジネス・シーンで多数のユーザーを持っているソフトなので、最初のセットアップに関してネット上に詳しい日本語解説ページがありコンピューターの扱いに不慣れな方でも安心できるサポート環境があります。

音楽の窓口:手順も、音楽の窓口から事前にメールが来ますし、レッスン開始時刻には、ZOOMでの画面共有が無事できているか、先生から念のために確認のお電話も頂けるので、安心ですね!設定で困ったことがあれば、電話で先生からフォロー頂けるので、これなら確実にスタート出来そうです!

自分のPCで、音楽ソフトを立ち上げて、この画面を先生が共有できて、ある程度操作もできて、ポインターも動かして説明が受けられるなんて、なんて無駄のない効率的なレッスンなんでしょう!

pdfなど、ファイルの送受信もZOOM内で出来ちゃうんですね!
たださすがに、音質は諦めなければいけない面もあるのでしょうか?
パンやリバーブの具合、細かいサウンドのニュアンスやミックスの微調整などは、リアルタイムに確認し合うことは難しいのでしょうか?

山中先生:その点も問題なくクリア出来ます。DAWのサウンド出力を直接送信するように設定すれば、音質的にもラップトップのビルトインマイクなどとは比較にならないほどのクオリティーでモニターすることができ、EQやコンプなどのデリケートな処理に関してもサウンドの変化を確認しつつ会話しながら説明できることも可能です。

音楽の窓口:それは素晴らしいですね!もう、どこでもドアのようですね!
実際、先生とレッスンスケジュールさえ合えば、移動時間も交通費もかかりませんし。ZOOM、なんて便利なんでしょう!

しかも、ZOOMアプリ内で、レッスンの録音・共有画面の録画も出来るのですね!
毎回のマンツーマンレッスンが、いつでも復習できますし、自分だけのレベルや進度でのレッスンが教材記録として残せて、お得ですね!

山中先生:DTMに関するインターネットによるオンライン・レッスンは、私自身も初めての経験で本音として実際にやってみるまで多少不安に思うこともありましたが、生徒が実際に使用している環境で教えることができるのは思っていた以上にメリットもあり、数ヶ月に渡り継続して教えてみた個人的な感想としては、時間と場所に融通が効き移動のための時間や費用がかからないこの方法は生徒、講師共に様々なメリットがあると感じています。

音楽の窓口:地球上のどこに住んでいても、インターネット環境さえあれば、レッスンが受けられますね!

これからDTMを始めたい方にも、DTMで音楽制作をそれなりにやってきたけどスキルアップしたい方にも、ピンポイントで知りたい技がある方にも、オススメしたいです。

山中先生:教える立場になりあらためて感じたのですが「DTM」を学習することは、音楽に関してかなり広い範囲のことを学ばなくてはなりません。DAWの操作法だけでなく、シンセサイザーやサンプラーなどの音作りや、ボーカルやギターの録音、ミックスダウンに関しての音響的な知識や、作編曲に関しての音楽的な知識などなど、、、書籍やネットなどには大量の情報がありますが、これから始めようと考えている方にとっては何処から手をつけて良いのか分からなくなってしまうのが実情ではないでしょうか。

個人レッスンの最大のアドバンテージは生徒ごとに好きな曲やサウンド、今やりたいこと、そして将来できるようになりたいことなどを相談しながら、その人にあわせたカリキュラムを組むことができ、生徒の理解に応じて最適なペースでレッスンを進めることができる点にあります。

具体的な内容としてはDAWをスムースに操作できるようその人にあわせたショートカット・コマンドを作成したり、生徒の制作途中の楽曲を教材として作編曲に関してのアドバイスに応じながら、サウンドやフレーズの作成方法などを教えたりしています。

その状況に応じて必要な音楽理論の説明や、使用目的やサウンドの好みに合わせたプラグインの拡張、オーディオ・インターフェースやマイクなどハードウェアも含めた制作システムの相談などにも応じています。

まだ始まったばかりではありますが、このようなインターネットによるオンラインレッスンは回線の普及と高速化の恩恵により、今後ますます発展する新しい学習形態のひとつだと確信しています。

山中剛 Takeshi Yamanaka
小学時代にエレクトーンを習い、中学時代にエレクトリック・ギターの“ツマミ”と“スイッチ”に魅せられて本格的に音楽にのめり込む。中高時代にパンクやニューウェーブ、テクノポップの洗礼を受け、次第により多くのツマミとスイッチを持つシンセサイザーとコンピューターを使ったプログラミングに興味を持つようになる。 メーザー・ミュージック・カレッジでギターと音楽理論を学び、1986年作編曲家「井上鑑」に師事。 シンセサイザー・オペレーターとして多数のポップスやロック、現代音楽などのレコーディングやライブに携わる。1990年独立。ウルフルズを初めとするロックバンドから、ポップスや現代舞踏のための実験音楽まで、幅広いジャンルの音楽を仕事を通じて体験する。1992年ポップ・ユニット「smart」を結成し、飯尾芳史氏のプロデュースの下、高橋幸宏氏などの演奏サポートを受け東芝EMIからアルバム2枚、シングル5枚をリリースし、1994年脱退。以降はアーティストのアルバム制作以外にも、映画やCM音楽の制作に携わり、朝川朋之、上野洋子、ウルフルズ、沖井礼二(Cymbals)、加藤ミチアキ、菅野祐吾、清水靖晃、周防和義、瀬川英史、橋本一子、PAELLAS、PATA(X-Japan)、服部隆之、樋口康雄、中谷靖、三宅純などの(50音順敬称略)アーティスト/作編曲家とかかわり鍛えられる。
また新旧のシンセサイザーやコンピューターを使ったデジタル・レコーディングに対しての幅広い知識からサウンド&レコーディング・マガジンなどの専門誌で執筆活動も行いつつ、近年はシンセサイザーのオペレートだけではなく、作編曲やサウンド・プロデュースまで幅広く手がけ、CM、映画、TVドラマの劇伴などにも多数参加している。
2011年にスタジオを住み慣れた東京から八ヶ岳南麓に移転。
DAWに関してはProTools、Logic、Cubase、Ableton Liveを複数のマシンに同時に立ち上げ同期させながら併用している。

【recently works】
PAELLAS「D.R.E.A.M」「Yours」  シンセオペレート&キーボード
三宅純「Lost Memory Theatre」録音
映画「さんかく」「オールウェイズ/続三丁目の夕日」「ガメラ」シンセオペレーター、手塚治虫トリビュートアルバム編曲、郷ひろみシングル編曲
「どこにもないランド/藤本敦夫」録音、ミックス、マスタリング
CM TOSHIBA、LEXUS 、 TOYOTA、明治安田生命、中部電力、モード学園/首都医校、国税局/e-tax、ハウス食品、コニカミノルタ、三菱ふそう、 etc

PAELLAS
https://www.youtube.com/watch?v=UWG8qVylsBc
https://www.youtube.com/watch?v=lpjFqG98W-M
https://www.youtube.com/watch?v=buabL8wjMmQ

プログラミング&キーボード
出会いのキセキ(加藤みちあき 作編曲)

プログラミング ミックス マスタリング

Mitsubishi Canter Van 2016

作編曲 プログラミング ミックス

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